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何時からか。 |
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父を討たれた悲しみ、悔しさ、苦しみ、寂しさ、肉親を失くすという、心のどこかがもげてしまいそうな思い。 戦場にいたからか、虚よりも肉親を討った敵を討つことばかり考えて頭に血が昇った。 殺意を胸に討った敵 戦い方なんて忘れてしまっていたかもしれない。 戦術なんて何もなかった。ただ、ひたすらに討つことだけを考えていた。 けれど、結果は 敵であった甘寧は呉軍に入った。 作戦の要になり、見事それを成し遂げ呉を勝利へと導いた。 憎らしい。 仇。 こちらが恨み辛みを持っているのに、甘寧は何もなかったかのように味方になれば、昨日の敵は今日の友、とかふざけたことを言っている。 そんな簡単に肉親を討たれた恨みは消えない。 だから、戦場だろうがどこだろうが、暇があれば、目に付けば、突っかかっていった。 言葉よりも拳を交わして、時には武器を捨てただの殴り合いなんてこともしてた。 だからなのか 「甘寧!」 今日も目に付いた。 実は陸遜に絡んでいるのを見ていた。 その後に声をかけてやった。 陸遜がすぐに去って行ってしまったからか、少しだけ寂しそうにしていたようにみえたから。 どうやらこの男は陸遜にちょっかいを出すのが趣味らしい。 気が付けばしょっちゅう絡んでいるようだ。 その度笑顔で交わされたり、時には完全に無視されたりと、余り相手にされていないようだが、不憫などとは思わない。自業自得だ。 「おおっ、なんだ勝負か!?何時でもかかって来やがれ!」 「……ったく。一々うるさいよ、お前」 声をかけた途端、目の色変えて走って庭の俺がいるところまで来て、大声で喋った。 もうちょっと押さえられないのかい?なんて言うのは野暮だろう。どうせ直せやしない。 得意の双節棍を構えて口元だけで笑う。 すぐに甘寧も戦闘態勢に入り、互いの隙を探る。 こうやって戦ってる時だけは俺を見てる 本気ではないとは言え、こうやっているのが楽しい。 甘寧の馬鹿なところはそれなりに気に入ってるんだ。 小さいことではない、大きな悩みでも前向きに変えてくれるような、馬鹿さが。 「もし……もしもだけどさ。呉にいた誰かが寝返ってお前を殺しにきたらどうする?」 馬鹿ついでに聞いてみた。 「仲間だとか、そんなことは関係ねえ!敵に回ったなら、ぶった切るだけだ!」 「……単純な作りで」 本当に単純明快な答えて、呆れた笑いがこみ上げてきた。。 こんな男だから、隣にいると楽になったり、自分の器の小ささに苛々したりするんだろう。 正直に気に入ってるなんて言ってやらない。 でも、こっちを向くまで挑み続けてやる。 _____________________________________ 「何時からか」2005.10.06up キャラ掴み。凌統編。陸遜も凌統ある意味ツンデレ。ツンデレ最高。 |
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